田中正造大学 2007年秋期定期講座

田中正造大学……………2007年秋期定期講座

◆2007年11月18日(日) PM1:30~4:30

◆佐野市・小中集落センター

◆受講料 1,000円

  田中正造と遠州鉱害史

  ─鉱害で操業停止に追い込まれた久根鉱山、そして、それを買収した古河市兵衛―

      講 師 沢田 猛(毎日新聞記者)

【講師プロフィール】沢田猛(さわだ・たけし)

1948年東京都生まれ。1975年、毎日新聞社入社。静岡支局を経て東京本社整理本部、西部本社(北九州市)、東京本社社会部、学芸部などを経て、現在、社会部編集委員。中央大学法学部兼任講師。日本平和学会会員など。主著に『くにざかいの記録』(伝統と現代社、1981年)、『石の肺』(技術と人間、1985年)、『くにざかい・糸に生きる』(影書房、1993年)、『黒い肺』(未来社、1995年=日本ジャーナリスト会議奨励賞受賞)、『ルソン島 戦場の記録』(岩波書店〈岩波ブックレット〉2003年)など。

【講座案内】

田中正造の思想と行動は地方にどんな伝播をしたのだろうか。田中正造が帝国議会でいわゆる亡国演説を行い、足尾鉱毒が社会問題として全国的に注目を集めていたころ、古河市兵衛は久根鉱山を買収、稼行の準備に入っていた。久根鉱山とは静岡県西部の遠州地方の天竜川最深部にあった銅山で、古河の久根買収に先立ち、鉱毒に苦しむ天竜川沿岸住民が鉱山の操業停止に追い込んだ歴史があった。その後を受け操業を再開した古河は天竜川での精錬所建設計画を断念している。いまではほとんど忘れられてしまった山深い里で起こった反鉱害闘争。その反鉱害闘争を支えたものに田中正造の思想があった。沿岸住民たちが農商務大臣に提出した「鉱業除害法施設之儀請願」と、これに添付された「煙害管見」の文書はまさに田中正造の思想に色濃く影響を受けたものと私は考えている。山峡に起こった反鉱害闘争を紹介しつつ、田中正造の闘いの現代的意義についても、地域からの視点でともに考えてみたい。

小中集落センターは田中正造旧宅向側。両毛線小中集落センター

佐野駅より約4㎞、駅前にタクシーあり。東北

自動車道佐野インターより車で約20分。

 

問い合せ先――田中正造大学

〒327-0001

栃木県佐野市小中町932

TEL・FAX 0283-23-2896(坂原辰男)

 

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