2011年秋期定期講座

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 田中正造大学……………2011年秋期定期講座

◆2011年11月3日(日) PM1:30~4:30

◆会場・佐野市城北地区公民館 

◆受講料 1,000円

  田中正造の利根川治水論と利根川治水の現状 

    ― 3・11東日本大震災に学ぶ ―  

      講 師 大熊 孝(新潟大学名誉教授)

【講師プロフィール】大熊孝(おおくま たかし)

 1942年台北市生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程終了後、新潟大学工学部助手に着任、講師、助教授、教授を経る。2008年3月定年退職、同4月新潟大学名誉教授。1987年、「新潟の水辺を考える会」代表。専攻は、河川工学、土木史。自然と人間の関係がどうあればいいのかを川を通して研究し、川の自然環境を守ると共に、治水・利水のあり方を地域住民の立場を尊重しながら考察。主要著書:『利根川治水の変遷と水害』(東大出版会、1981年)、『洪水と治水の河川史』(平凡社、1988年、2007年文庫本化で増補)、『日本土木史』(技報堂、1994年、共著)、『川がつくった川・人がつくった川』(ポプラ社、1995年)、『首都圏の水があぶない―利根川の治水・利水・環境は、いま―』(岩波ブックレット、2007年、共著)、『社会的共通資本としての川』(東大出版会、2010年、共著)などがある。

【講座案内】

 利根川は複雑にして難解な川である。おそらく世界の中で最も治水の難しい川でないかと考える。それは、二つの異なる流域の川が結合され、そのうえ浅間山の大噴火(1873年)によるおびただしい噴火物の流入で水害が激化し、足尾鉱毒事件で翻弄され、東京の水瓶として機能させられたために、利根川流域独自の展開がなされなかったからである。

 田中正造(1841-1913)は鉱毒事件や谷中村事件を通じて渡良瀬川や利根川の治水に深くかかわったことが知られているが、具体的にどのように主張していたのであろうか? 江戸時代末期から明治期の利根川の状況が分からないと、その意義が明らかとならない。そして、田中正造の意に反して、現在の利根川は造り上げられてきたのであるが、利根川放水路問題や八ッ場ダム問題に象徴されるように、いまだ利根川治水は完結しておらず混迷の中にある。その混迷の原因を探る。

 佐野市城北地区公民館 

両毛線佐野駅より北に約2㎞、駅前(南口)にタクシーあり。東北自動車道佐野インターより車で約15分。 佐野市堀米町1173・☏ 0283-24-5772

 問い合せ先――田中正造大学 

〒327-0001 

栃木県佐野市小中町932

TEL・FAX 0283-23-2896(坂原辰男)

 

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