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田中正造の選挙戦
―壮絶だった第1回総選挙を軸にー
講 師 稲田 雅洋(日本近代史研究者)
◆2016年11月6日(日) PM1:30~4:30
◆佐野市・城北地区公民館
◆受講料 1,000円
【講師プロフィール】 稲田 雅洋(いなだ まさひろ)
1943年栃木県茂木町生まれ。東京外国語大学名誉教授。自由民権運動を中心に日本近代史を研究し、著書は『悲壮は則ち君の生涯なりき 深沢利重と木下尚江』(現代企画室、1987年)、『日本近代社会成立期の民衆運動 困民党研究序説』(筑摩書房、1990年)、『自由民権の文化史 新しい政治文化の誕生』(筑摩書房、2000年)、『自由民権運動の系譜』(吉川弘文館、2009年)など。現在、田中正造に学ぶ会(東京)の「会報」(月刊)に「自由民権家時代の田中正造」を連載中。本講座の講師としては、今回が3度目。
【講座案内】
田中正造は、1890年の第一回衆議院選挙において、栃木県第三区(安蘇・足利・梁田郡)の候補者となり、木村半兵衛(自由党・足利郡小俣村)との間で選挙戦を展開しました。正造は、中節社の創設から10年近く民権運動を展開しており、三郡においては抜きんでた活動家であり、同時に県会議長を4年間務めていました。一方、木村は足利を代表する織物買継業の大資産家で、自由党の県会議員であり、さらに『栃木新聞』の社主でもありました。つまり、実績と知名度に優る正造と、財力がありメディアを握る木村との対決でしたが、同時に改進党と自由党、安蘇郡と足利郡との対決でもありました。それだけに、この二人の戦いは、栃木県の他の選挙区には見られない壮絶な選挙戦となりました。
今回の講座では、これまであまり知られていなかった史料に基づきながら、お互いの演説会への妨害をはじめとして、両派の凄まじい闘いの様子を紹介していただきます。ぜひ、ご参加ください。